この丸メガネはミュージシャンなの?

音楽ブログを早々に諦め、ゆるめのサブカルブログへ男は舵をきった

話題爆発のキーボード『ヤマハ PSS-A50』の追い求めて

PSS-A50

ヤマハ PSS-A50

新型コロナの外出自粛要請のため、日曜でも外に出るのを控えている。

ーーストレスだ。

と思いきや、もともと個人的に外出自粛気味の引きこもり気味男だったため、あまり、というか全然影響がない。

不必要に外を出歩く人が激減したため、飲食店その他が経済的に大打撃を受けている。
が、ECサイト・ネットショッピングの売り上げはそれに反比例して爆増していると聞く。

外に出ずにクリックひとつで買い物が完了する。
素晴らしい。
おれは会社(私服勤務)の同僚たちからよくファッションについて、「こだわりがありますね」だの「おしゃれですね」だの「どこでセンス身につけたんですか」などと褒められ、無表情の仮面の下で鼻血をだして喜んでいる小市民だが、生身ではビームスにもアローズにも入れないヘタレ野郎である。

一度、勇気を出してナノ・ユニバースのショップに入ったことはあるが、にじり寄ってくるヒゲ店員の圧に頭が真っ白になってしまい、
『なにかお探しですか?』という質問に、
「……あ、え、いや、なんで僕はここにいるのでしょう?」
という記憶消失者みたいな言葉を口走ってしまい、ヒゲ店員から笑顔が消えたのがトラウマになり、もうZOZOTOWN以外では服を買えない体になってしまった。

前澤社長と剛力とのデート代の何%かは、おれが払ってやっているのではないかと思うくらい、狂い買いをした月もある。

まあそんな感じでネットショッピングの恩恵に、おれは人生のかなり早い段階でどっぷり浸かっていたため、本当に当たり前のことになりすぎて麻痺しているが、この緊急事態宣言の最中、いつも通りの生活を送れることは、ひとえにIT社会の恩恵といってもよいのではないだろうか。

で、頭のECサイトが超伸びているという話になるのだが、これはなにも生活必需品のみならず、趣味趣向のグッズも馬鹿売れしているらしいのだ。

この巣ごもりによりストレスが爆発し、それが物欲に結びつき、本来買わなくてよいものまでポチっといっちゃっているらしい。

「ふっ、愚民どもめ」
そうせせら笑った自分のネットショッピングの内訳を見ると、たしかに買わなくてもよかったものだらけだ。

AKGのヘッドフォン(我が家のヘッドフォン5台目)
・マーシャルのイヤホン(我が家のイヤホン4本目)
KORG volca nubass(シンセサイザー、いや買ってよかったけどね)
・なにを入れるか決まっていないUSBメモリ(128ギガバイト
OASISのモーニンググローリー紙ジャケ版(通常版はもちろん持ってる)
・メガネのすべりどめ
・スカルキャンディのイヤホン(我が家のイヤホン5本目)
・その他 イカの塩辛とか

愚かだよ。
おいら愚かだよ。

だがおれは自分の愚行に寛容な男でもある。
無駄買いしたっていいじゃない。人間だもの。
みつをメンタルでおれはあと一度だけ、無駄買いを許すことにした。

そしてそのおれが最後の無駄買いの相手として目をつけているのが世界のYAMAHAがつくったミニキーボードヤマハ PSS-A50』である。


発売したのは去年の11月ごろだが、それからこの半年間、ずっと品薄状態が続いている大ヒット商品だ。
実際、ひとつの楽器がここまで爆発的に売れたのなんて、ここ数年でも例をみないのではないだろうか。
ネットではYAMAHAの本気などと謳われ、いかにこのマシンがすごいかがしきりにPRされている。

ヤマハ PSS-A50』の魅力とは

で、写真だけ見ると、なんの変哲も味も素っ気もないミニキーボードが、なんでこんなバカみたいに売れているのか。
まずはその性能の高さだ。
ヤマハのホームページにはこう書いてある。

高品質なサウンドと多彩な機能、タッチレスポンス付き鍵盤搭載。演奏から録音、音楽制作ツールとしても活用できるミニキーボード。

タッチレスポンス搭載・HQ(High Quality)Mini鍵盤
音色数 42
アルペジオ 138
フレーズレコーダー
モーションエフェクト
USB-MIDI接続
スピーカー搭載/ヘッドホン端子
USBケーブル付属 ※USBケーブル経由でコンピューターから電源供給可能
単3電池×4は市販品をご準備ください

●内臓キーボードそして録音機能しかもMIDI

あまりにさらっと書いてあるので、すごさが伝わりづらいがこれはすごい。
まず、このサイズ感で内臓スピーカーのついているMIDIキーボードなのだ。
DTMやらない人はいまいちピンとこないと思うけど、普通のコンパクトMIDIキーボードはそのままじゃ音出ないからね!
パコパコって鳴るけど、それはプラスティックの鍵盤がぶつかる音だからね!

例えばおれも、たまに「あ、このメロディーいいな」みたいのが浮かんでメモっておこうと思っても、MIDIキーボードで音を確認するためにはPCを立ち上げなくちゃいけないから、面倒くさくなって適当に鼻歌でスマホにいれたりする。
翌日聴いてみると、鼻息の荒い男が吐息まじりでなにかを呟いている恐怖の録音データになっていて、当然メロディーもはっきり聴きとれなくて、はいデータ削除みたいな非生産的な事態によく陥る。

それがこれ、PCなんてなくても電源ひとつで音が出せるのだ。
しかもね、これなんとそれを録音できるのだ!

これは素晴らしい。
でね、しかもなんとその録音が音ではなくMIDIデータとして録音されるから、それをDTMソフトに送って、好きな楽器で再演奏することが可能なのだ。

これは凄まじいよ。
浮かんだアイデアを逃すことなくシームレスで形にできる。
あの日の神曲もこのマシンさえあれば、とっておけたのに。

●アルデンテに並ぶプロの技・アルペジエーター

で、次はアルペジエーター
わかりやすく言うと、ピアノを弾く人が和音をトゥルリラトゥルリラってやるあれを、機械が勝手にかっこよくやってくれる機能だ。
ああ、わかりづらい。
とにかく5年修行し続けて、やっとできるようになるような技術が、基本性能として備わっていると思ってくれればいい。
スシローのシャリマシンみたいなものだ。

あとこの鍵盤、タッチレスポンスつきで、音の強弱の調整が可能なのだ。

●そしてその値段設定

とまあ、ここらへんがこのキーボードのすごいところなんだけど、はっきり言えば上記の機能は今売られている他のキーボードでも搭載されているものだ。
じゃあなんでPSS-A50だけがこんな大騒ぎされているのか?
それは価格だ。
その価格、なんと『税込 ¥12,100(オープン価格だけど)』なのだ!!

これはやばいよ。
だって上記の機能搭載のキーボードはたしかに他にあるけど、その価格たるやこいつより0が一個多いのが普通だからね。
「お前のキーボードに対する本気度を測ってやろう」みたいな、なんか迂闊に手を出せない価格設定になっているのが普通なのだ。
それが『税込 ¥12,100(オープン価格だけど)』

そりゃ売れるよ。

そして案の定、これはバカみたいに売れて、今やどこにあんねんの万年品薄状態だ。

あまりの人気に、価格が数倍でメルカリに出品されていたり、よくわからんECサイトが"海外直輸入"とか書いて、割高で売っているような有様だ。

とはいえ、このキーボードの最大の魅力はその超絶なコスパだから、これを数倍の値段で買うのは、なんていうか本末転倒感がすごい。

とはいえ、このキーボードの品薄による神格化がおれの購買意欲の炎を煽りまくっているのもたしかだ。
てか、これほんとにどこで売っているのか。
探せど探せど「出荷待ち」とか「1ヶ月〜」とか、おれの中の駄々っ子がバタバタするような残酷な言葉ばかりで、泣きわめきたい気分だ。

なんだか数倍の値段になっている『ヤマハ PSS-A50』をポチる日が、近い将来のおれに起こりそうで、おいら怖いよ。
自分の愚かさが怖いよ。