この丸メガネはミュージシャンなの?

音楽ブログを早々に諦め、ゆるめのサブカルブログへ男は舵をきった

私がiPadを欲しい理由はKORGガジェットをしたいから

カラー多数のiPad

iPad

iPadが必要なのか不必要なのか。それが問題だ。

iPadが欲しい!
と定期的に思う。

大体、月に1回のペースで発作が起きる。

ただ欲しくなる度に、おれは毎回おなじような自問自答を繰り返している。
「おい本当に必要か?」と。

そして毎回「いやマジで必要ない」という結論に天秤はかたむき、おれはiPadの背中を悲しい目で見送ることになる。

iPadに対する自問自答で、年間何時間を浪費しているのだろうと思うと、怖くて数えられない。
『生産性が低すぎます』
うちの会社だったら、即そんな一言がチャットツールで飛んでくる、とてもムダな時間の使い方だ。
まあプライベートに生産性なんていらない。無視無視。

かくして、おれのAmazon欲しいものリスト内に、iPadは1年近く入っている。
他の連中が次々とカートに入り、旅立ちを迎えていく中、不動の「欲しいもの」として番長の座を守り続けている。

というより、なんだかダブって高校を卒業できないヤンキーのような状態になっている。留年番長だ。

おれがApple製品フリークであれば、もちろん買うだろう。
だが、おれが持っているApple製品は、現在MacBook Airの一点のみだ。
Appleウォッチはおろか、iPhoneさえも持っていない。
おれのスマホMotorolaモトローラ)、もちろんOSはAndroidだ。
到底、Apple好きとはいえないこだわりのなさだ。

趣味であるDTM(デスクトップミュージック※パソコンで音楽を作ること)で、Logic pro(Apple開発の音楽編集ソフト)から離れられない体になってしまったので、この先もMacBookにはお世話になる予定ではある。

それでもあくまでMacとは仕事上のパートナーでそれ以上の感情はない。ドライな大人の関係なのよという感じだ。


おれの周りにはAppleフリークが多い。
ただ周囲を見ていて思うのは、Apple製品を集めている人間に、Appleでなきゃいけない理由をもっている人間は意外と少ないということだ。

もちろん、彼らの所有欲を満たせるマークがあのリンゴの描かれた製品だけというのもわかる。
持ってるだけで格好いい、ある種のステータスシンボルとなっているのもすごく良くわかる。

ただおれという男は、実用的な部分でメリットを見出せないまま、自分にとって確固たる購入の理由がないまま、盲目的におとなしくリンゴ野郎になれない人間なのだ。
PCやタブレットは家電であり、つまりは実用品であって、アクセサリーではないのだ。

冷やすものがないのに冷蔵庫を買わないでしょ?
洗濯するものがないのに洗濯機を買わないでしょ?
つまりはそういうことだぜ。

ロックだパンクだ言うわりに、面倒くせえ男だぜ。

そもそも、おれはiPadを何に使うのか?

で、おれはiPadを買って何をしたいのか? 何に使うのか?
いつにも増してヒマな夜なので、考えてみた。

iPadでしたいこと1『KORG Gadget2』

まず第一にやりたいこと。
それはiPadを使ってのDTM(パソコンで音楽をつくる)だ。

まったく口を開けばDTMDTMだと、サラリーマンのくせにミュージシャン気取りで恥ずかしい限りだ。
だが好きなんだから仕方がない。
ただ、単にDTMをしたいだけなら、Logic proやGarageBandなど、手持ちのMacで事足りている。
おれがiPadを買ったあかつきに使いたいソフトは、KORGの『Gadget 2』である。

このソフトについては、いずれ別のところで語るつもりではあるが、とにかくよくできたDTMソフトである。

iOSだけかと思いきや、MacWindowsバージョンもあり、Gadget Leという名の体験版が無料だったので、この前ダウンロードしていじってみた。
これがめっちゃおもしろい。

KORG『Gadget 2』の画面

KORG『Gadget 2』

ざっくり言うと、KORGソフトシンセサイザー(実物はないくせにデザインも凝りまくり)、通称・ガジェットを使い放題で、そいつらを組み合わせて、簡単にかっこいいオリジナル曲を作れるDAWソフトである。

まずループミュージックに特化したような超絶シンプルな操作性が、ものすごく親切でいい。
DAWソフトのとっつきにくさを極限までなくし、イージーで直感的な操作を非常に高いレベルで実現している。

初心者向きといわれるGarageBandでさえ、おれの知人たちはほぼ全滅といっていいくらい挫折している。
すごくわかる。

「音楽好きだし、最初っからiPhoneに入ってたし、なんか簡単そうだし、ちょっと触れてみようかな」程度の気合だと、まちがいなく「思ってたんと違う」ってなる難しさだ。
それに比べて、Gadgetの易しさよ。

「一曲を鼻血が出るほど作り込みたい」そんな熱い志をもった方々のほうは、全然向いていない
「そういうのできるのは他にいっぱいあるんで」という切り捨て方。
そして「カモン初心者ども!」という素敵な振り切り方だ。

例えるなら、子供の頃に通ったスイミングスクールの、ひよこちゃんコースみたいなもんだ。
ひよこちゃんコースが全国共通なのかわからないが、例えがこれしか浮かばなかった。
とにかく最初、ドラムマシンのシンセ立ち上げた時、感動したもの。
「こんなん小学生でもわかるわ」って。

で、マスをぽんぽんぽんと適当にクリックしていったら、あっという間にかっこいいビートの完成よ。

で、今度はピアノとかが入ったウワモノ用のシンセを立ち上げて、白く光ってるマス(この機能がまたステキ。白いやつのどれかを選んでおけばとりあえず不協和音にはならないよ、とりあえずそれっぽくなるよとナビしてくれる機能)を適当にクリックしていってとりあえず一小節分の短いパーツを作る。

で、それをポチッとループさせる。
HipHopとか聴いている方はわかると思うのだが、あれ歌い方や音は次々と変われど、基本的なメロディーは、シンプルな短いフレーズが何度も繰り返されて曲を構成している。
つまり最低一小節をなんとか形にしてしまえば、あとはループさせるだけで、HipHop的なループ主体のトラックはなにげに成り立つ。

乱暴に言えば「リフ→Aメロ→Bメロ→サビ」の構成のポップスを作る4分の1以下の労力で、ループ系のトラックは作れるのだ。

で、Gadgetでループさせてみておれは驚いた。
まさに本当にそれっぽい曲があっという間にできてしまったのだ。

ちなみにUIは初心者のひよこちゃん用とはいえ、シンセのレベルはさすがKORGとあって、凄まじく高い。
そして、めちゃくちゃ個性的で面白い。
一点特化型の飛び道具的なシンセがこれでもかと並んでいて、DTMer(パソコンで音楽作る人をこう呼ぶらしい)でなくても、大興奮すること間違いなしだ。
ちなみにガジェットだけを、自分のDAWプラグインとして使うことも可能なので、ベテランDTMerにもおすすめだ。

で、話は戻ると、MacでGadgetが使えるんなら、わざわざiPadを買って使う必要ないじゃない。ってなるじゃないですか。
もう本当にその通りで、だからこそおれがiPadの購入をためらってしまう理由のひとつでもあるのだ。

ただこいつね、UIがタッチパネル様にできているとしか思えないんだ。
そして何ていうか、こうフィジカルにシンセを操ってる感も、iPadの方が断然高いような気がしてならない。

そして先ほど書いたようにめちゃくちゃお手軽でフィーリング重視のソフトだから、なんかこう "天気の良い休日にiPadをバッグに詰めて外へ持っていって…"
とか、
はたまた "仕事帰りの夜のカフェでメロウな気分に浸りながらまったりと…"
みたいに、
その日の外で感じたフィーリングに合わせてビートメイクするような、ミーハーなクリエイターもどき的な使い方を楽しむようにできているとしか思えないのだ。

で、このちょっとイラッとくるミーハーなクリエイターもどきになりたいがために、おれはiPadでGadgetを外に持ち出して楽しみたいのだ。

MacBookも外に持ち出せないことないけど、見かけより重いし、なんか外で広げるのも恥ずかしいしでちょっと萎えるんですよね。

iPadでしたいこと2 『イラスト作成』

おれ自身、完全に忘れていたが、おれが語りたかったのはiPadを買ったら何に使うか」であって、「Gadget2ってすげえよ!」ではなかったのだ。

『テーマが分散しています。なにを言いたいかわからない』
仕事のパワポ資料だったら、即そんなダメ出しがくる内容だ。
まあブログにテーマなんていらない。無視無視。いや、いるか。

ここ最近のAppleのプロモーションを見るに、Appleは明らかにApple Pencilを使った手描き要素に、iPadの優位性・魅力を確立させようとしている。
で、最近のおれは絵画というかグラフィカルな表現に興味が津々丸である。

しかし、それについて語り出すと、マジでテーマがブレブレになるのと、今日は眠くなってきたので次回のテーマにしよう。


まあ最後に一言そえると、
欲しいものを、買うかどうか迷っている時間て、買った後より楽しいよね。
ではおやすみなさい。