お題「#買って良かった2020」
通勤バッグの必須項目をすべて満たす究極のメンズ用バッグを見つけてきました
いつの時代でも通勤用バッグを選ぶという行為は、喜びと苦悩とが混ざり合う悩ましいものである。
プライベート用のバッグ選びと異なるのは、とにかく制約が多いということだ。
例えば、おれの場合(都内在住・電車通勤・PCの持ち運びあり・たまにクライアントへの往訪がある・カバンが重いとやる気が消える)だと条件はこうなる。
●ビジネスバッグに求めるマスト項目
- 両手がフリーで使えること。
- パソコンを安心して持ち歩けること。
- パソコンを楽々持ち歩けること。
- できるだけ軽いこと。
- でもタフであること。
- そして雨にも強いこと。
- 社外の人間と会っても嘲笑されないデザインであること。
- あわよくばプライベートの利用でも違和感のないデザインであること。
- 満員電車でも荷物(kindleやタブレット)をすぐに取り出せること。
- 上記を満たしつつ、お手頃価格であること。
ざっとこんなものだろうか。
絵に描いたような欲ばりボーイだ。
ただ、都心部で働くサラリーマンの要求は、概ねこんな感じだろう。
"あわやよくば" をつけた時点で、マストという意味と矛盾が起きるのだが、それをあっさり許せるくらい、おれは自分に甘い。
このストレス満載なアーバンライフを生き抜くコツのひとつは、自分に極力甘くすることである。
悩めるアーバン(都会派)メガネ(おれ)の前に、AERという新進気鋭のブランドが現れた。
で、上記項目をマストとして探すのだが、いかんせんコレだ!というブランドや商品が見つからないのだ。
おれでいうと、条件のひとつめで「手持ちのバッグ」という選択肢が早々と消えるという、極めて難易度の高い項目群だ。
しかし、おれは見つけてしまったのだ。
上記マストポイントをすべて満たす究極のバッグブランドを。
それが『AER(エアー)』だ。
「聞いたことねえな」
そう思った方も多いだろう。
いってもブランド創設から10年も経っていない、まだまだルーキー的な存在だ。
まあ、おれがごちゃごちゃ言ってもどんなブランドから伝わらないので、ブランドHPから案内を紹介しよう。
ちなみにこのブログを経由してAERで誰がいくら買おうが、おれにはなんの見返りもない。
完全なる男気あふれる無償の宣伝なので、レビューの信憑性は他よりあるはずだ。
【About the AER】
Our Story
AERはサンフランシスコベイエリアを拠点に2014年に都市におけるジムとオフィス向けバッグを一つの現代的なデザインにするクラウドファンディングプロジェクトから誕生しました。
AERは現代におけるニーズを満たす新たな視点を提案し、都市生活をよりシンプルに豊かにすることを使命としています。
日々変わりゆく都市を行き来するプロフェッショナル、アスリート、トラベラー向けに様々なシーンの移動や旅にふさわしいコレクションを創造していきます。
Our DNA
都市のニーズを満たす機能、洗練されたデザイン、建築的なスタイルの調和のとれたミニマリストバッグを創造することを目指しています。
Simplicity
物事をよりシンプルで洗練されたものにするミニマリスティックな思考
Utility
高い機能性、ユーザーフレンドリー、スマートデザイン
Durability
耐久性の高い、上質な素材(生地・トリム)を使用
ああ、スタイリッシュ。
もうなんか説明の仕方も口調もスタイリッシュ。
ところどころ、おっしゃる意味がわからないがとにかくスタイリッシュ。
おれみたいな格好から入るアーバンメガネをぐっと引きつけるキャッチーな文章だ。
そして、実際に使用しているおれからして、上記の文言にひとつもフェイクはない。
「物事をよりシンプルで洗練されたものにするミニマリスティックな思考」のあたりはマジで意味不明だが、とにかく嘘はついていない。
忠実にコンセプト通りの商品展開をしている。
で、あと、なんでこの売り文句の中に書いていないのか謎でしょうがないのだが、このバッグのクオリティからするとめちゃくちゃ安い。
ほとんどの商品が「1〜3万円内」におさまっている。
例えば、ナイロン系ビジネスバッグの雄、TUMI(トゥミ)やBRIEFING(ブリーフィング)と比べたら、5分の1とか10分の1とかで済む、極めてコスパの高い商品だ。
というか奴らが高すぎるのもある。
しかも、AERの性能がTUMIやBRIEFINGに劣るかというと、全然そんなことはない。
おれは1年もの間、AERをヘビーユーズしたが、まったくヘタる気配はないし、パーツもなにひとつ欠損していない。
またTUMI・BRIEFINGの代名詞であるバリスティックナイロンと比べて非常に軽い。
というか奴らが重すぎるのもある。
TUMIのバッグとか、ナイロンの網目に鉄でも入れているんじゃないかというくらい重い。
あそこはブランド、プロダクト共に上質なのは間違いないが、重さでおれの体から元々少ないやる気を奪っていく。
あとこれはおれの独断にして偏見だが、TUMIやBRIEFINGは、女子が価値をわかってくれない。
かつてドヤ顔でBRIEFINGのバッグを使っていた時から薄々思っていた。
男子からの熱狂的な支持と比べて、女子共のリアクションが異常に低い。
むしろ"バリスティックナイロン" が "ナイロン"というだけで、こやつらは合皮以下に見てるんじゃないかと思うことすらあった。
そしてこの疑念はいまだに持っている。
「なんかドンキで売ってそうだね」
そう冷たい目で言われそうな被害妄想が頭をよぎるくらい、男女間で温度差があるブランドだと思う。
まあ拙者は、女子受けなぞ不要なんでナイロンでいくぜよ。
AERの中でも一番おすすめなのはどれよ?
話をAERに戻そう。
ブランドコンセプトに沿った傑作プロダクトが並ぶAERだが、中でもおれが推したいのがこれだ。
【Sling Bag 2】だ。
こいつが素晴らしいのは、なんといってもワンショルダーということだ。
なぜワンショルダーだと素晴らしいのか?
それは満員電車の中で初めて気づくのだ。
その前にまず前提として、ビジネスバッグ界にはここ数年、バックバック(リュック)の大波がきている。
これはまず第一に、PCの持ち運びが一般化したことによるものだろう。
ノートパソコンを持ち歩くことにより、20年前と比べ間違いなく1キロは荷物の平均重量が上がった。
ノートパソコンとペットボトルドリンクと愛妻弁当を入れたとしたら、ちょっとした鉄アレイくらいの重さになる。
さすがに片手で持ち続けるのは、つらい重さだ。
愛妻弁当を生涯一度も運んだことのないおれだが、それくらいはわかる。
また第二に、常時スマホを手に持つことが当たり前となり、少なくとも片手はスマートフォンでふさがることになった。
この幻影旅団の団長的な制約が、なかなか厄介なのだ。
"片手にスマホ、片手にバッグ、つり革持てずによろける男"
そんな悲しい光景を電車でなんど見ただろうか…。
もはや現代において、手持ちバッグが淘汰されていっているのは必然と言えるだろう。
あ。
ここから数行は超余談だが、上記の「片手にスマホ、、」の文章がやけにリズミカルなことに気づいてしまった。
もう一回書いてみよう。
"片手にスマホ、片手にバッグ、つり革持てずによろける男 (ヨーオッ)"
おお! 思わず合いの手をいれてしまったほどリズミカル!
もう執筆への集中力はゼロだ!
満員電車でクルリンパが炸裂。リュックにはできないワンショルダー必殺技。
とにもかくにも重い荷物を運ぶという一点で言えば、バックバックは最強だ。
だが、バッグパックの勢力拡大が著しい現在、電車の中で新たなマナーが誕生していることをご存知だろうか?
「満員電車においては、バックパックはお腹側で抱えるべし」
これだ。
この都心部では暗黙の了解となった、カンガルーの掟だ。
バックパックを背負ったまま電車で立つのは占有面積が非常に大きい、要するに邪魔になる。
特におれも使っている都営大江戸線など、そもそもの車体サイズが小さい電車では、なんだか邪魔どころではなく、舌打ちが飛び交うほどに邪魔になる。
なので満員電車では、カンガルーよろしくお腹側にバックパックを抱えて立つべしというのは、今や東京では誰もが実践している通勤マナーなのだ。
だが、ここにひとつ障害がある。
バックパックは超絶にお腹側への移行が難しいのだ。
バックパックをお腹側に抱くには、まずバックパックを両肩からおろさざるを得ない。
しかし何度も言うように、ここは満員電車だ。
乗客満員の大江戸線でバックパックを肩から抜いて、お腹側で持ち直すのはマジシャンの縄抜けに近い大技だ。
そこらの運動不足のパパさんがやろうもんなら、関節がはずれかねない。
しかし、それがワンショルダーならどうだろう?
下の写真を見て想像して欲しいのだが、この青年が右脇側にバッグを引っ張るだけであっという間にカンガルーになれるのだ!
もうお分かりだろう。満員電車という状況を踏まえた場合、通勤バッグはワンショルダーの一択なのだ。
さらにAERは、ワンショルダーにありがちな、小学校高学年的幼稚さは皆無。
大人が持って耐えうる、"言われてみればヨウジ・ヤマモトっぽい" ほどに洗練されたデザインである。
もちろんPC用のパッド付きスリーブもあるし、なんと汚れたり濡れたものも入れられる完全別室のポケット(コンセプト的にはジム用のシューズ入れらしい。おれは折り畳み傘に使用)もついている。
いや、はっきり言って、マスト買いですよ。
だって、だってこれで、¥ 14,300(税込)ですよ!!!
いやービジネスバッグ難民歴の長かった私なので、ちょっと今回はAERの凄さを再確認できて、興奮しましたね。
ただ何度も言うが、今回の内容はまったく金銭的なバックのないバッグの宣伝(ラッパーなので韻が踏めると思ったらガッツリいきます)であり、だからこそ信用していただければと思います。
「こんないいブランドを紹介してくれてありがとな、アーバンメガネ」
そう1ミリでも思ってくれた方は、せめておれのアルバムでも拡散しといてください。
金なんて払わなくてOKです。King Gnuとかサカナクションとか言ってるシャレオツな女子に送りつけてやってください。
では。