この丸メガネはミュージシャンなの?

音楽ブログを早々に諦め、ゆるめのサブカルブログへ男は舵をきった

僕のトラベラーズノートは旅に出ない

今週のお題「手帳」

きれいなままのトラベラーズノート

外界を知らないトラベラーズノート

手帳選びはただただおもしろい

実は私、かなりの文具フリークである。

ボールペン、万年筆、ノート等、歴史ある定番品から最新の機能文具まで、Amazonや文房具屋で眺めているだけで二時間は余裕で過ごせる。
伊東屋 池袋店でうろうろしている不審な丸メガネがいたら、結構いい率でそれはおれだと思う。

中でも手帳選びはおもしろい。
冬になり、書店や文房具店に翌年の手帳が平積みになり始めるとすごくワクワクする。
なんていうか、新しい西暦の書かれた新しい手帳の表紙を見ているだけで、新しい一年への夢と期待が広がるようでたまらない気分になる。

それに最近は、Googleカレンダーなどスケジュール管理がデジタルに移行することに抗うように、紙ならではの趣向をこらしたほぼ日手帳ジブン手帳」など、機能性以外の付加価値に重きを置いた商品が全盛で、どんなものか思わず手にしてしまうものが多く売り場巡りにも精がでる。

ちなみに女性客がわらわらと群がる売り場に、おれのような黒ずくめのメガネがうろちょろしている光景はただただ怪しい
しかも見るだけ見て、結局は手帳を買わないし、怪しさを存分に振りまいておいて警備員さんの見せ場となるような悪事もしでかさない。
警備員さんと店員さんへの挑発行為的な存在になっていないか、ただただ心配と申し訳なさでいっぱいである。

結局買わない理由は二つあり、ひとつはスケジュール管理を主にGoogleカレンダーで行っていること。
この時点でお前が手帳売り場に来てんじゃねえって話だ。

もうひとつは、トラベラーズノートという5年にわたる相棒がすでにいるからだ。

使い方と楽しみ方が無限大のトラベラーズノート

トラベラーズノート

 

トラベラーズノートは株式会社デザインフィルが販売している、「機能性以外の付加価値にいち早く着目した手帳」である。
目で楽しみ、触れて楽しみ、使って楽しみ、育てて楽しむ、なんていうか嗜好品としての手帳だ。

トラベラーズノートとは】
トラベラーズノートは、2006年3月に産声をあげました。

使い込むほどに味と風合いが高まる牛革素材のカバーと、書きやすさにこだわったオリジナルの筆記用紙を使ったシンプルなノートリフィル。
その2つが組み合わさることにより、手にとって旅に出たくなるようなノートを目指しました。

使うほどに深くなる革の風合いや傷とともに、使う人によってその味付けがされ、この世でたった一冊のノートへと変化していきます。

旅にはもちろん、日々の生活でいつも持ち歩くことで、旅するように毎日を過ごしてほしいノートです。

とまあ公式サイトでこんな感じで紹介されている。

どっかのおじいちゃんの書斎やどっかのジャック・スパロウの海賊船とかにポンと置いてありそうなレトロで物語性を感じさせるアンティーク感びんびんの雰囲気が、刺さる層にはぶっ刺さる商品で熱烈なファンも多い。
もちろんおれも射抜かれたひとりだ。

この商品は良くも悪くも"雰囲気"が最重要ファクターで、とにかくカスタマイズ性に富んでいる。

何年も使える堅牢性を持ったレザーのカバーは、シンプル故に色んなデコレーションが可能で、紐をぐるぐるつけたり、イラストを描いたり、アクセサリーをつけたり、外にはみ出すほどリフィルを入れたりと、ルックスに独自性・物語性を求めるユーザーが多く、メーカーもそれを推奨している。

 

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公式のカスタマイズグッズも異常に充実しており、様々な機能的リフィルから装飾用のステッカーに至るまで、毎年新グッズを追加してくる。
ちょくちょく出してくる限定品も毎回話題だ。
ムーミンスナフキンという、トラベラーズノートのコンセプトにぴったりのキャラクターとコラボをしていたりもする。
おれも毎年、いちおう新しい年のカレンダーが書かれたスケジュール用リフィルだけは律儀に購入している。

うちのトラベラーズノートは温室育ち

とはいえ、この"旅"がテーマの手帳・トラベラーズノートだが、おれは買って5年間いちども外に連れ出したことがない。
履いてジャンプしたことのないエア・ジョーダンみたいなもんだ。

みたいなもんか?
例えの自信が2秒で消えた。

まあとにかく、経年変化するはずのレザーカバーも、雨にも風にも直射日光にも当たらず、摩擦傷が起こるような状況にもあわず、実にきれいなお顔立ちのままだ。
温室育ちの箱入りトラベラーとなってしまっている。

もうこれについては、インドアメガネの家に来てしまったことを諦めてくれとしか言いようがない。

ただこうしてトラベラーズノートについて語るうち、初めてこのノートの存在を知った時の、興奮が蘇りつつもある。
あの日おれの胸は、このノートを携えて出る冒険の予感に、熱くときめいたではないか。
よし、この記事を読んでトラベラーズノートを知った方に、この熱いときめきを託そう。
ぜひトラベラーズノートを手に新たな旅の扉を開いてください。

私はそろそろ寝ます。
では、おやすみなさい。