今週のお題「買いそろえたもの」
カニエ・ウェストの新作Dondaを特典付きCDで購入したがしかし
Amazonで注文していたKanye West(カニエ・ウェスト※今は正式名称イェか…)の最新アルバム『Donda』のCDが届いた。
すでにストリーミングで発表され天文学的なヒットになっている作品であり、もう全曲聴いているので、「とうとう聴ける」というワクワク感は全然ない。
けどフェイバリットのアーティストの音源は物として所有したいという欲に今回も負けた。
ちなみにAmazonでこのCDを買うと「メガジャケ」という特典がある。
これは普通のCDサイズのジャケットでなく、LPレコードサイズ(よりはやや小さいが)に拡大したジャケットアートを一緒につけますよという企画だ。
これはすごく良い特典だと思う。90年代以降の名盤すべてに今からでも付けてほしい特典だ。
ジャケットのアートワークは、それ自体が独立した作品だ。
ストリーミングで聴いている音源をCDで購入するときに頭に浮かぶ「無駄」という二文字の後ろに「なんかじゃないよ。 みつを」をつけてくれるくらいの、救いというか購買意欲をもたらす素敵な特典である。
で、今回のDondaはメガジャケ特典付き、要するにカニエ・ウェスト feat. みつを状態だったのでおれはAmazonで即予約をした。
Dondaのどでかいメガジャケットが我が家に届いた。
で、ようやく我が家に届いたのだ。
ただのでかい黒い紙が。
過去に村上隆やジョージ・コンドなどそうそうたるアーティストが手掛けたカニエ・ウェストのアルバムジャケット。
しかしながらさすがは天才カニエ、過去の名盤『Yeezus』の際には、ジャケット自体をなくし、CDをケースに入れてそのまま終了というトガりっぷりを見せたりもしている。
で今回のDondaのジャケットもまあ実にトガってんだ。
絵とか写真とかじゃなくて、ただの色である。黒一色なんだ。
むろんそれは買う前から知ってたけど、いざジャケットがAmazonから届いてやっぱりそうだよなと実感しました。
大きな黒い正方形の紙だよな、と。
なぜか色々考えさせられるアートワーク
この黒い紙に価値を見出せるかどうかってなってくると、それはもう前衛アートの世界だ。
さっきから脳内で、みつをが「無駄なんかじゃない無駄なんかじゃない」ってエールを送ってくれてるけど、ごめん今は一人にしてくださいって気分である。
いやしかしだ、価値を失いつつあるCDに価値をつけるべく登場したメガジャケに、価値がないともいえるアートワークが対象となるというのは、皮肉というか商業主義とアートの歪みの体現というか、まあそれ自体がメッセージ的で色々と考えさせられる。
「DONDAだけにどんだけ〜」
そう思いはしたものの、これは社会人としてFワード以上に口に出せない。
同じCDを購入した世界中の仲間たちがどんな思いでこのメガジャケットと向き合っているか気になりながら今日はさよならです。
あと余談ですが先日私も曲を出しました。
反省点の多い曲ですが、はまる人もいるみたいなんで気が向いたら聴いてみてください。
ではでは。