- ジージャン(デニムジャケット)は扱いづらいからこそ愛おしい
- ジージャンの弱点:コーデが難しいところの解決法
- ジージャンの弱点:中途半端な防寒性の解決法
- ジージャンの弱点:デニムなのに育ちづらいところの解決法
ジージャン(デニムジャケット)は扱いづらいからこそ愛おしい
ただジージャンは意外と敬遠されがちなハードル高めのアイテムでもある。
その理由はすごくわかる。
・なにげに主張が強くコーデが難しいところ。
・暖かい日に着ると暑すぎて、涼しい日に着ると寒すぎるという中途半端な機能性によるところ。
・デニム素材でありながら育ちづらいというエイジング好き泣かせなところ。
とまあ、わりと致命的な弱点をいくつか持っている。
ジーンズの万能性と比べると、同じデニム素材で作られているとは思えないほどの弱点だらけの服だ。
ただ覚悟を決めて一度つきあいだすと、上記の欠点はすべてジージャンへの愛に変わる。歪んだ愛ほど強いのは人の性だ。
今回はメンヘラデニム野郎である私の、ジージャンとの良い付きあい方のお話です。
ジージャンの弱点:コーデが難しいところの解決法
答えはこれ。
「とにかくパンツをベージュかブラウンにしとけばコーデはまとまる」
これはデニムの青色との相性の問題で、パンツをとにかくベージュだカーキだ茶系の色を合わせておけば、コーデは落ち着くべきとこに落ち着くらしい。
カラーコーディネーターの資格を持っていると言い張るASIMO似の友人に聞いたから間違いない。
ファッションの重要度は『カラー>シルエット>装飾』だ。
カラーの相性さえ間違えなければ、とりあえず65点は確保できる。
ここからは余談だが、おれがジージャンに目覚めたきっかけは、OASISのライブ「Familiar to Millions」でのリアム・ギャラガーの姿にしびれたのがきっかけだった。
下の写真のように、リアム・ギャラガーの猿真似をしたくて、ジージャンを着て鏡の前で手を後ろに組みたい一心でのジージャンデビューだった。
なので、おれがジージャンを着るときはコーデもへったくれもなく、とりあえずリアムと一緒の組み合わせ。ほとんどコスプレ気分だ。
この時リアムがベージュで合わせていてくれて良かった。ピンクならおれもピンクだった。
ロック野郎はそうやってファッションを学んでいくのさ。
ジージャンの弱点:中途半端な防寒性の解決法
そもそもジージャンにちょうどいい季節なんてこの世にない。
これはそういう服だ。
おれはもう頭がいかれていて、ジージャンのどっちつかずの防寒性にまで愛着を感じている。
「ジージャン着たけど暑いぜ」だと、もう春だなあ。
「ジージャン着たのに寒いぜ」だと、もう秋だなあ。
みたいに、ジージャンへの不満ありきで季節を感じる体になってしまった。
そんな風流な脳味噌に仕上がるまでは、インナーでなんとかしよう。ヒートテックでも重ねればいいじゃない。
余談だが、日本を代表する夏フェス・フジロックにOASISが来た時も、リアム・ギャラガーはジージャンを着ていた。熱帯化が進む真夏の日本でだ。
それに感化されたおれは、真夏にジージャンを着る習性がつき、やばいクスリをやっている奴と認識され、池袋で厳しい職務質問を受けた。
良い思い出である。
ジージャンの弱点:デニムなのに育ちづらいところの解決法
ジーンズと比較して、着用時期が限られていて、可動域が少なく、摩耗の機会も少ないジージャンは、いい感じに色落ちさせて育てるのがかなり難しい。
それでもデニム好きとしては、この厄介な小悪魔を「自分色に染め上げたい」と思うものだ。
おれもなんとか良い色落ちができないか試行錯誤して、数多くの愛の実験を繰り返してきた。
とりあえず、今の相棒をお見せしよう。
モデルは大好きA.P.C.(アーペーセー)のスタンダードなデニムジャケットだ。
うーん、良いっすね。
着用して大体5〜6年くらいだろうか、なかなかグッとくるエイジング具合だ。
この色落ちを作るにあたって実践したメソッドが下記だ。
ジージャンの育て方【1】とにかく着たら脱がない
先の通り、ジージャンの機能性はほんと絶妙に足りていない。
で、職場とかに着ていくと「暑い」「動きづらい」という二大不満が出てくる。
ここで、無意識に脱がないのがポイントである。
ジーンズの場合、大人って職場で脱がないじゃないですか。
てか脱いだら、暑さ以外の面倒な問題が色々出てくるじゃないですか。
ジージャンは意外と脱いでしまうのだ。しかも無意識に。
その着用時間の差がエイジングに影響するのである。
ちなみにおれの場合、仕事時の腕は常にタイピング用の直角状態である。
ジージャンの袖のワイルドなハチノスは、そういう地味な日常から作られるのです。
ジージャンの育て方【2】洗濯時は乾燥機に頼ろう
これは個人的に邪道というか亜流というか、ドーピングに近いんだけど乾燥機に頼る手段だ。
強力な熱風でデニムを一気に収縮させ、ランドリー内でガシャガシャ摩擦をさせることで、とにかくアタリがめちゃくちゃつく。
このいかにもなアタリのつき方を良しとするかどうかだが、育ちの遅いジージャンではやむなしと割り切ることにした。
ジージャンはジーンズと比べても、縫製箇所が多いので、この禁断の技の効果は絶大である。
ジージャンの育て方【3】できたら生デニム(リジッドデニム)の状態で買おう
リアム・ギャラガーやジョン・レノン御用達のラングラー、他にもリーバイス、リーなど、様々なジージャンを購入してきた。
でもなかなか良い色落ちをしてくれない。
そんな中で出会ったのが、A.P.C.のデニムジャケットだった。
まず一番大きかったのは、糊付けされた生デニムで購入したという点だ。
加工済み、もしくはワンウォッシュされた状態で売られていることが多いジージャンなので、生デニム購入は初だったがこれが良かった。
かるーくノリを落とした状態は、デニムがシワを覚えてくれやすい。
今まで着ていた加工済みジージャンは、一日着ても次の日には「私たち知り合いだったっけ?」みたいなクラブで出会った女子状態で、ふにゃりと元のフラットな状態に戻っているのが常だった。
それが生デニムだと、くっきりはっきり昨日の動きを記憶したシワを保ってくれる。
これはでかい。
下の記事でも語ったが、A.P.C.のデニムは色落ちがしやすい上に勝手に味のある仕上がりになってくれて、おまけにシルエットも良いのでおれのフェイバリットである。
ジージャンの育て方【4】あとはこの記事で
デニム全般のおれ流の育て方については、こっちの記事で詳しく書いてあるので、あとはこれを参考にしてくださいまし。
ちなみに今さらここにきてだが、おれはジージャンという名称が嫌いで普段はデニムジャケットと呼んでいる。
ではでは、楽しいジージャンライフを。