今週のお題「手づくり」
その小さなスマホであなたの視界を真っ暗にできます
昨日、東京で雪が降った。
今これを書いている机は窓際にあり、昨日と比べりゃましだが、まあとにかく寒い。
頭の上では年代物のSHARPのエアコンが、騒音すれすれなくらい派手な音を立てている。
が、それでも全然どうにもならない寒さだ。
てか、今ふと気になってエアコンに手を近づけてみたら、なんと暖気どころか微風もなんにも出ていなかった。完全に無風だ。
つまりこのエアコンはもうエアコンではなくなり、駆動音だけをひたすらに聞かせるノイズ生成マシーンに生まれ変わっていたということだ。
電気代を払ってノイズを聞くという業苦。
その業苦から逃れるにはリモコンで稼働を止める作業が必要なのだが、いかんせんしばらく彼の姿を見ておらず行方不明だ。
絶望。
そう、こんな感じに人は簡単に絶望する。
第三者から見たら些細な事象でも、当人からすると一大事というのはよくある。人はちょっとしたことで視界を失い、一瞬で足下が覚束なくなる。
試しにあなたが手に持っているそのスマホを目の上に置いてみるといい。
ほら、そんな小さなスマホでも視界をふさいで世界を真っ暗にすることはできるのだ。
で、今回リリースした曲「般若スートラ・シンドローム」は上記に書いた内容全てがテーマとなっている。
壇上の鈴が鳴る時、畳部屋の世界は時を止めて動き出す。紡がれる言葉は迷宮を照らす光であり、それは盲目的なほど明るい。
大体の街に例の声がする部屋があり、大体においてその部屋の住人は行き場のない感情を抱えながら、一心不乱に声を張り上げている。
その行為とロックンロールで踊る行為は、とても似ているように思える。
--そんな曲だ。
ちなみにここまで読んで、
「こいつずっと何を言ってんだろう」
そう思った読者の方は安心してください。
私も同感です。
ではでは。
あ、最後にこの曲は、以前に大絶賛して紹介した電卓サイズのサンプラー「Teenage Engineering ポケットオペレーター PO-33 ko」をメインに使ってます。
時間がふっとんでいく危ないオモチャですが、超絶にオススメなのでぜひ。
ではではではでは。