この丸メガネはミュージシャンなの?

音楽ブログを早々に諦め、ゆるめのサブカルブログへ男は舵をきった

イモ嫌いが選ぶから信用できる、小江戸川越の最強イモスイーツがこれだ


今週のお題「いも」

うまい うますぎる

この顔をみてピンときた方は埼玉県民

 

いやー、以前にも書いたが、生粋の秋冬フリークなだけに、最近の涼しさはテンションが爆あがりする。

正直、暑いとブログどころじゃないし、創作意欲やら執筆意欲やらを体内で生存欲に回して、ぎりぎり日々を乗り切ってるくらいだから、ブログの更新頻度が最近好調なのも納得である。

ーーということを無表情の下に考えながら今日も生きた。

イモの前に餃子の話

まずはもう定番となった脱線からのスタート。

今日は珍しく仕事で出張があり、宇都宮まで行ってきた。

クライアントからの直で会いたいという要望を、今までのらりくらりと巧みにかわしてきたのだが、とうとう直に足を運ばないといけない事態になったので、しぶしぶ行ってきたのだ。
もちろん「しなきゃいけない事態」が良い意味を持つことなんてない。


のらりくらりだけは天才的なスキルを持つ私が、県をまたいで相手のもとに出向くなんてあって年に3回とかだ。

ただ行くと決まったらしょうがない。おれは覚悟を決めた。
覚悟を決めると、妙に柔軟な環境適応能力をみせだすのが私だ。

栃木県宇都宮市に降り立つなんて人生で初めてでおまけに新幹線も使えるので、どう考えても浮かれて良いような状況ではないにも関わらず、どこか小旅行気分でテンションが上がってきた。とりあえず駅弁は必ず買おう。

で、昨夜から資料作成もそこそこに宇都宮の名物やグルメを調べまくっていたのだが、ここにすごいトラップがあった。
宇都宮は餃子の街だったのだ。

クライアントとの商談は15時から。
ランチはどうしたって宇都宮になる
で、宇都宮は餃子の街で、餃子にはニンニクが入っており、ニンニクはにおいが強いという特徴を持つ。


先にもいったように、今回は良い理由で宇都宮にいったわけでない。
ニンニク臭を漂わせながらの登場が、笑い話に変えられるような状況下ではないのだ。
しかし、昨今のコロナ事情により、商談でのマスク着用は必須とされている。
マスクがあるならバレずにいけるか……。


おれは迷った。
しかし驚くべきことに、気づくとおれは、餃子屋の店内のテーブル席で悩んでいたのだ。

体は正直だった。
脳とは無関係に、おれの体を餃子屋に滑りこませたのだ。


そしてこの期におよんでも悩んでいるおれに決断を迫るように、いい笑顔のおばちゃんが焼き立ての餃子を運んできた。
どうやらおれの体は、無意識のうちに餃子定食の注文まで済ませていたようだ。
おれは覚悟を決めて、箸をとった。

「その黒胡椒をたっぷりお皿にとって、お酢ちょっと湿らせて食べてみて。餃子のタレより美味しいから」
と、おばちゃんに地元民のたどり着いた境地的餃子の食べ方を指南してもらい、それがあまりに美味かったので、おれはおかわりまでした。

ごちそうさまでした。

 

宇都宮駅西口の典満餃子

宇都宮駅西口すぐにある典満餃子。おばちゃんに星5つを捧げます。

 

イモの聖地・小江戸川越

で、今日のテーマが「いも」なのだが、おれはかつて、さつまいもの街・埼玉県川越市にて長きにわたり生活していた。

川越は気軽にいける観光地として小江戸とうたい、蔵造りの建物から恋愛の神社まで、街ぐるみで様々なものをプッシュしているのだが、中でも「サツマイモ」は何十年にもわたりPRしてきている定番の川越名物だ。

いろいろな店がサツマイモを使い、多種多様なメニューを考案して切磋琢磨している。
が、致命的なことに、おれはサツマイモが好きじゃないのだ。

なので、正直イモスイーツという言葉を聞いても全然ピンとこないし、個人的な年間消費率も1グラムあるかないかだ。
たぶん雨水の方が多く口に入っている。

が、そんなイモ嫌いのおれが目を輝かせるイモスイーツがひとつだけあるのだ。
イモ嫌いだからこそ、本当の傑作がわかるってもんだ。

ここからはイモヘイターならではの偏見が入り混じるので話半分で聞いてください。

 

面倒くさいイモヘイターがなんか言ってますよ。

まずおれは創作スイーツの中でも、既存のスイーツに混ぜてみました系はNGだ。

たとえばサツマイモだと、ソフトクリームに混ぜてサツマイモソフトだとか、サツマイモシュークリームだとかのそれ系の類いだ。

こいつらはまあたしかにうまいのだが、それはメインであるソフトクリームがうまいのであって、イモの要素を抜けるなら抜いてもらったほうがありがたいとイモヘイターは考えてしまう。

川越でも名店の菓匠右門というところが出していて、小江戸の街歩きデートをするカップルたちが手にする光景はもうおなじみだ。
これもおれのマイナス点に大きく影響している


次にあれなのが、小江戸おさつ庵という有名店が出しているおさつチップといった類の要するに素材をそのまま活かしました系だ。

イモヘイターからすると、そもそも素材が好きじゃないんだから、それを活かされても困りますわというのが本音だ。

ちなみにおさつチップはカップから花びらのようにサツマイモが飛び出していて、そのインパクトある絵がSNS映えすると評判である。

ソフトクリーム同様に、小江戸の街歩きデートを楽しむカップルたちが手にする光景はもうおなじみだ。
ソフトクリーム同様に、おれのマイナス点に大きく影響している

 

イモ嫌いにこそ食べさせたい最強のスイーツ・べにあかくん


で、イモヘイターが選ぶ、唯一これだけは食ってくれという商品が、
創業明治20年の老舗名店・くらづくり本舗の「べにあかくん」だ。


これが川越べにあかくん

このあおり文句を凌駕するくらいうまい。キング オブ イモスイーツ


最初に食べた時の衝撃はすごかった。
腹減ったしカラムーチョとかないかなと台所探してもなにもなくて、テーブルの上にこいつだけがぽつんと乗っていたのだ。

これ以上ないほど「しゃーない」を具現化した顔で頬張った私の瞳孔が、瞬時に見開かれた。

うまい、うますぎる!!

そう感動で声をあげるくらい美味かった。
おれの知ってるイモじゃない。
ちなみに上のセリフでニヤリとした方や「違う菓子やん」って思った方は、まず間違いなく埼玉県民ですね。

とにかく、べにあかくんはマジで凄まじく美味い
イモとしての限界値超え、イモのピリオドの先へといっている。


まずそもそもでスイートポテトいうスイーツ自体が、おれは発明だと思っている。
クリーミーな生クリームの風味と、サツマイモのこってりした甘さと風味との意外なるマリアージュは、いったいだれが発見したんだと褒め称えたいくらい、イモ嫌いが思うイモの苦手たるゆえんの要素を、すべてプラスへと転化している。

それを老舗中の老舗が工夫をこらして目玉商品にするまで洗練させてるのだから、美味くないわけがない。


食の逸品コンクール
料理王国100選など、実態は知らないがなんか栄誉がありそうなコンクールを受賞しまくっているのも納得だ。

もしお近くに、私同様のイモヘイターがいましたら、有無を言わさず口に詰め込んでみてください。
それくらいの威力がある大傑作な商品です。


では、おやすみなさい。

衝撃作!サターンリターンを読んでみたーん

サターンリターン

サターンリターン

 わたしのおすすめマンガ

小説・映画・マンガは、おれのありきたりな日常をうるおす娯楽三大柱だ。
大体2ヶ月おきのルーティーンで、おれはどれかに集中的にハマっている。

ちょうど9月10月は、おれのマンガ月間だった。
先の通り周期は2ヶ月づつなので、来月はたぶんマンガに見向きもせずに小説を読んでいる。

で、ちょうどはてなブログが「はてなブログ タグリリースキャンペーン」として、「わたしのおすすめマンガ2020」というタグを用意していたので、人生で初めてマンガ評を書こうと思ったわけだ。

2020とつくからには最近、というか現在進行形で連載されているマンガをやはり選ぶべきであろう。
現在連載中で私が推しているマンガは3つある。

まずひとつは「喧嘩稼業」
その次が「マイホームヒーロー」
で、残るひとつが今から紹介しようと考えている「サターンリターン」だ。

ちなみにまだ書く前なので恐らくではあるが、ネタバレはほとんどしないと思う。
というより、ネタバレが成立するほど丁寧に書く気力が、平日のおれにはない。

記憶の薄くなったとこを読み返したり、場合によっては印象的なコマを持ってきたりと、ネタバレさせるのもそこそこの気合と労力が必要なのだ。

サターンリターンのあらすじ

書けない小説家・加治理津子。
学生時代の男友達・アオイが夢に現れ理津子に問いかけた。
「それほんとうにお前の人生?」
電話の着信で目が覚めた理津子は、アオイが自殺したことを知らされる。
かつて最も心を許した友人を死をきっかけに、理津子の生活が揺らぎ始める。
見せかけの夫婦関係、書けない小説、取り返しのつかない喪失体験。
ほころびは一気に破綻する。
あなたは喪失に耐えられますか?

各所で話題の暗くて重い大人のミステリー。
『先生の白い嘘』鳥飼茜の衝撃最新作。

と、まんが王国に書いてあった。

ちなみに作者の鳥飼茜は、浅野いにおの嫁である。
なんていうか腹の探りあいの深さがえぐそうな家庭だな、と思う。


このマンガ、なにがむずいって、あらすじを伝えるだけじゃ、まったく魅力が伝わらないということだ。

最初に1巻を読んだとき、おれはめちゃくちゃに衝撃を受け、この面白さを広めようと会う人会う人に勧めまくったが、その際の空回りし続けるプレゼンの中で痛感した。
これ、読まなきゃわかんねえや、と。


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サターンリターンは、魅力を伝えるのが難しい

これはサターンリターンに限ったことでないが、小説でいう純文学的な性質を持った作品は、魅力を人に伝えるのがマジで難しい。

なにが難しいって、この属性の連中は、ストーリー自体は平凡なことがほとんどだからだ。

「話がどう進むか」より、「誰が何を考えて何をしたか」に重きをおかれている。
要するに「ストーリーを描く」ことより、「人間を描く」ほうに重きを置かれている。
つまりはそういうことだ。

この自分で書いていてわかりづらい説明が、残念ながらおれがわかりやく説明できる限界だ。
そして、飲みの席でおれがこういう話を始めると、大体みんなスマホを手に取り出す。

て具合で、読者の方におれが言ってることが理解してもらえたか怪しいので、もうちょっと具体的に説明するか。

例えばおれはつい今しがた、なんの気なしに股間をかいた
頭の中に浮かんでいる想いは「明日仕事いきたくねえ」だ。

ただこれが例えば、「育ての親は、血がつながった実の親でなかったせいか、いつも僕に不自然なくらい優しかった。だけど一度だけ本気で怒られたことがある。それはあの年の10月、雨音のする窓の外の景色を見ながら、なんの気なしに股間をかいていた時だ」と複雑な過去のトラウマを思い出しながら、大人になった今股間をかいているのでは、同じ股間をかいているメガネでも深みというか、股間の味わいが違う。

そういうことだ。

股間の味わいってなんだね。

鳥飼茜は凄すぎる

しっかし、この人(作者)はすごいよ。
なんで人間の心をここまで深く繊細に描写できるんだろうと、本当にため息がでるレベルだ。

小説にしろマンガにしろ、男性作家より女性作家のほうが内面描写の巧さや凄みをもった人が多い気がする。
そして内面描写がうまい作家は、もれなく性描写も秀逸である。

とにかく鳥飼茜の性描写は、なまなましくえぐい
H1回でこれだけのことを考えてるんかい、というくらい、おれの"やっほーい"な感じの、単純スケベが恥ずかしくなるくらい深みのあるエロさを提供してくる。

浮気とか不倫とかであけすけになる男女間の価値観の違いとかも、突き詰めればこの思考の違いによるものかもしれない。
正直、おれの"やっほーい"な心のうちを知ったら、妻だって真剣に怒るのがバカらしくなると思いますよ。
まあ浮気も不倫もしたことないし、よく考えたら妻もいないんで、さらっと読み流してください。

ちなみにさっきも触れたが、鳥飼茜浅野いにおの妻らしい。
浅野いにおといえば、「現代の若者の抱える浅いようで深い心の傷の描写が秀逸」というポジションをおれの中で確立している作家だ。

この二人が夫婦。
単純にすごいな、と思うし、怖いなとも思う。
すっごい笑顔で和気あいあいと夕食を囲った後、自室ではふたりともすごい冷めた目で面倒くさい悩みを抱えてそうで怖い。

なんていうかな、現代の心の闇の日本代表が男女混合で合宿している感じだ。
これはうまく例えられた気がする。
そうでもない気もする。

「サターンリターン ネタバレ」は愚の骨頂

とにかく最後に言っておきたいのは「サターンリターン」は読まないと面白さがわからないよ、とにかく読めよ。ということだ。

「サターンリターン ネタバレ」で検索かけて読んだ気になるのは愚の骨頂というか、その行為がほぼ無意味なマンガのひとつだ。
ぜひとも一度読んで、衝撃を受けて、それを友達に伝えようとして、全然伝わらなくてじたばたするという、おれと同じ思いを味わってほしい。

あとついでにもうひとつ言っておきたいのは、鬱系の作品や背徳感のある作品を楽しめるのは、正常に大人になっている証のひとつとして捉えていいということだ。

あと最後の最後にもうひとつ言っておきたいのは、匂いや雰囲気、感覚で捉えるべき優れた作品を見て「なにを言いたかったかわからない」と言う奴は、大体きまってつまらない奴が多いぞってことだ。


今日は以上だ。おやすみなさい。

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「運動すると自分の体からスポーツマンのオーラが出てダサい。僕は人前に出るのでやりません」甲本ヒロト

今週のお題「運動不足」

スポーツジムに通う女性

 

はてなブログをやり出して初めて知った、この「今週のお題」制度。
この企画は画期的な発明だと思う。

おれは音楽を作るのは好きだが、音楽ブログを書くのはそんなに好きではない。
むしろけっこう苦痛だ。

自分でも迂闊だったというか、致命的だったなあと思うのは、ブログを始めてからそれに気づいたことだ。


大きな理由のひとつとしては、まずおれが書くまでもなく、世の中には優秀な音楽ブログがいっぱいあるということだ。
つまりおれが書く必要がない。

必要がないと自覚しているブログの構成を考えたり、いろいろ細かく調べたりして執筆するのは、なかなかの虚無感を伴う作業だ。
少なくとも休日にやる作業ではない。

当初のおれのコンセプトでは、このブログは「これから音楽作りにトライする初心者がつまづく点を、同じように初心者のおれが同じ視点でかみ砕いて説明する」というものだった。

音楽制作は、やれコンプレッサーのかけ方だEQの設定の仕方だエフェクターのかけ方、プラグインのかけ方……など、聞き慣れない用語と操作方法のオンパレードだ。

DTM(パソコンでの音楽制作)をスタートした人間の9割は序盤で離脱していると断言できるくらい、最初の扉を開いてからのハードルが高かった。
そこで挫折しかけつつも、なんとか1曲つくれるところまで運良くきたスレスレのおれだからこそ書ける記事があると思っていた。

ただ、その曲を1曲作れるところまで、おれがどうやってきたかというと、それは諸先輩DTMerたちの初心者向けの音楽ブログを読んでである。

おれは気づいてしまった。
自分で書くより、おれが参考にしたブログを紹介したほうが、がぜん有意義なんじゃないか? と。

世の中には、おれが思った以上に良質の音楽ブログが揃っており、コンプレッサーだなんだ各々がその得意分野にて初心者向けの良質記事を公開している。
ただ検索してタイトルが並んだ段階で、それが使えるページかどうかまでは、なかなか判断が難しい。

なにがムカつくって、作業に困って検索かけて、見出しだけ良いクソ記事を読まされるときだ。
そう、良質な音楽ブログの10倍くらいの数でカスみたいな内容を公開して広告収入を得ている音楽ブログがあるのも事実だ。

おれはそういった"はずれ記事"を掴んでしまう度に、静かな怒りを著者ブロガーに向けてきた。
おれは思った。
おれが新たに音楽ブログを始めることは、イコールこの世に新たな "はずれ音楽ブログ" をひとつ追加するだけではないか、と。

なので、仮におれが初心者DTMerたちに教えるものがあるとすれば、それは自分が参考にした音楽ブログのリンク集を作ることくらいだ。

とまあ、そんな思考の果てに、おれは音楽制作ブログというテーマをほとんど捨てるに至った。
今は「音楽作りが好きなメガネが気まぐれに何かを書くブログ」だ。
ぼんやりにもほどがある。

ただ人間というのは、なんでも選んでいいよと言われると、なにも選べなくなってしまう生き物だ。
会議でもなんでもテーマを絞るほどに議論は活発化するというのは定説だ。

そこで冒頭の今週のお題」という企画は素晴らしいという結論にたどり着く。

で、ここからが今週のお題の「運動不足」の話ってわけだ。

「運動すると自分の体からスポーツマンのオーラが出てダサい。僕は人前に出るのでやりません」甲本ヒロト

日本に生まれロックが好きになった人間で、甲本ヒロトに憧れなかった人間などいるのだろうか。
日本に生まれロックが好きになった人間で、甲本ヒロトの言葉に一度も影響されていない人間などいるのだろうか。

そのくらい神格化された男の言葉は、ときに誰かの人生を左右したりもする。
そして困ったことに、ヒロトの放つ言葉はかなりの率で極端だ

上の「運動すると自分の体から〜」のくだりは数年前のインタビューでヒロトが言ったものだが、それを読んだ直後におれの心は「もう一生走らない」と固く誓っていた。

スポーツマンの持つある種のダサさ。
スポーツマンだから持ってしまうネガティブ要素。
明言化されていなかったため、今まで考えたこともなかったが、言われてみれば確かにわかる。

頭っから「スポーツは良いものなり」とされたこの国で、この言葉をぱっと出せる固定概念の無視っぷりは、さすがはカリスマロッカー・甲本ヒロトである。
その言葉にぱっと影響されたおれは、さすがでもなんでもない。

とにかく、この言葉を聞いてから、おれにまた一つの美学が生まれた。
運動しないのは逆に格好いい」だ。
そしてその信念に基づいて、おれは数年間、いっさいの運動をおこなっていない。


人間の人生というのは、選択肢の連続だ。
そしてその選ぶ判断基準は、こういったちょっとしたきっかけで左右されるんだなあ、と改めて感じ入っている次第である。
横になって、ハートチップルを食いながら。

ちなみに私は、スポーツ観戦は大好きである。
ダルビッシュサイ・ヤング賞を獲れますように!

ハートチップルとヒップホップ。サラリーマンが作る反抗の音楽がこれだ

ハートチップル

こう見るとアメリカンロックっぽくもある

サラリーマンが反抗の歌を作った話
の前に今週のお題「好きなおやつ」のハートチップルの話

いやー肌寒くなってきた。
いやー今年も夏が終わる。

夏が終わるってことは、秋がやってくるってことでもある。
そしておれの経験上、秋のあとには高い確率で冬がやってくる。


最高だ。
冬フリークのおれのテンションは最高潮に上がる。

なぜにこんなに冬が好きなのかは、自分でもよくわかっていない。
今まで人から聞かれてもうまく答えられたことがないので、とりあえず前世がトナカイだったということで、おれの中で答えを出してある。


トナカイはいい。大好きだ。
なんていうか現実にいる動物の中でも、トップクラスにファンタジー感があっていい。
実際に見たら、きっとイメージするより可愛くないだろうし、むしろブホブホ言って噛んできそうだけど、それでもおれはトナカイが好きだ。

なんなら自分の名前がトナカイでもいいくらいだ。
名前がトナカイの人に悪人はいない。
と断言できるくらい、ほっこりする名前だ。

伊藤園 お~いお茶新俳句大賞
「宿題は 凧にくくって 飛ばしちゃえ」
渡仲井 可那人くん(小6)


やっぱりいい。
友達にしたいよ、渡仲井くん。
けっこうやってることはパンクだけど、ぜったい性格いいもんな。
ちなみに渡仲井 可那人(となかいかなと)は下から読んでも、「となかいかなと」である。


困っている。おれはいま困っている。
テンションの上がった自分の扱いづらさに困りながら、いま久々にブログを書いている。
そのかたわらには、大好物のスーパーハートチップルがたたずんでいる。
「ドッキドキのおいしさ!」という昭和的センスのキャッチコピーで知られる、ピンクの悪魔だ。


おれにとってはスーパーハートチップルは秋の季語だ。
なぜなら夏にスーパーハートチップルを食べたくなんてならないからだ。
前々から思っていたが、スナック菓子にもシーズンというものがある。

「スーパーハートチップルにシーズンなんてあるの?」
そう思った方のために少し説明しよう。
そう思った方なんていなかったとしても説明しよう。


ジョン・レノン
はかつてイマジンという曲でこう歌った。
想像してごらん、と。


想像してごらん。

アブラゼミが鳴く中で食べる、スーパーハートチップルを。
焼けつくような太陽の下で食べる、スーパーハートチップルを。

汗はだっらだらさ。
口の中はねっちゃねっちゃさ。
麦茶なんて、もちろん出てこないよ。
鶴瓶の顔が恋しいだろう。
それでも麦茶は出てこないよ。

フレーバーは強烈なニンニク味さ。
口の中はねっちゃねっちゃさ。
想像してごらん。


ーーほら、きついでしょ。
チップルのってなんなんだこの野郎。って今さら怒りを覚えるくらいきついでしょ。


つまりおれにとって、
スーパーハートチップルが美味しく食べられる=涼しくなってきた=秋がきたってことなのだ。
しかしスーパーハートチップルのニンニク味の中毒性はすごい。
他社がマネできないのかマネしないのかよくわからないが、スーパーハートチップルを食べたくなったら、もう代用はきかない。
ハートチップルの飢えはハートチップルを食べることでしか解消できないのだ。
これはもはや麻薬的であるといってもいい。
あと何回食べてもチップルの「ル」に覚える違和感もまたすごい。

あとおれは、ハートチップルを必ず箸で食べる。
これはチップル様に敬意を表してというわけではなく、ただ指に匂いがつくのが嫌だからだ。
同じ理由でカラムーチョもおれは箸で食べる。
この姿を見た昔の彼女からは「頭おかしいわ」とヤク中を見るような目で見られた。
けど、同志は読者の中にいると信じている。

さて、ここまでは全部が全部どうでもいい話だ
自分でも上の執筆に使った15分を返してくれと思うくらい、本当に無益な時間だった。

書いた側も読んだ側も、全員が損をする話というのはあるのだ。



で、唐突にチェンジなんですが、つい先週にアルバムをリリースしたのです。
ここからが今日の本題です。
ハートチップルと渡仲井 可那人で、あやうくなにを書きたかったのか忘れそうになりました。

1年間勉強してきたDTM(デスクトップミュージックの略。パソコンで音楽をつくること)の技を惜しみなく発揮し、個人的にはわりと愛着あるのだが、まあいつものごとく知人からの評価、温度感はモーゼの海割りのごとく真っぷたつで、褒められるか引かれるかの二択状態です。

属性もくっきりしていて、伊●谷ゆうす系な目をしたそれ系の友人たちから、やたら褒められまくるという複雑な評価を得ています。

 

好きなサービスを選んでね

 

改めて宣言しますが、これは音楽ブログです。

ちなみにこのブログ、たぶん誰も知らないと思うのですが、いちおう音楽ブログをテーマに作られたブログなんです。

ただもはやgoogle検索エンジンはおろか、おれ自身でさえこれがなにをテーマにしたブログだったのか認識できていない始末で、訪れる人も大多数が音楽やDTMに関心のない方々と思われる。

サーチコンソールによれば、ダントツで訪れる人が多いのはジーンズ育成系のキーワードで検索をかけた方々だ。

これは過去に書いたこの記事によるものだと思われる。
まあジーンズはオールナイトで語れるくらい好きだから、普通にありがたいですよ。

 

dada9.hatenablog.com


で、ここからがわけがわからなくなるのだが、ジーンズの次にくる属性が「豆乳で髪がふさふさになるのではと目論んでいる方々」で、その次が「コーヒーの飲み過ぎで肌の色が黒くなってしまわないか心配になった人たち」である。

これも過去に気まぐれに書いた記事が影響をしている。

 

dada9.hatenablog.com

 


ああ、カオス
なり。
絶望的なまでにカオスだ。

ここに訪れた皆さま、たぶん皆はおれの創る音楽に対して1ミリの関心もないだろうと思う。
データで明らかになっているので、気は使わなくて大丈夫です。
とはいえまあせっかくの機会なんで、ここは運命と思って聴いてやってください。

おれの音楽にしっくりくるジャンル名、それが「レベル・ミュージック」

にしても、これほど創作活動にハマると思わなかった。
DTMにハマって1〜2年。

冗談でなく、本気で引くほど飽きっぽいおれがここまで長続きするとは思わなかった。

なんにしろ趣味がある休日はいい。


とりあえず昼まで寝て、よし串カツ田中かHUBにでもいって帰ってまた寝るか、といった以前の過ごし方から比べれば、なかなか充実した人間らしい文化的な休日を過ごしている。


あと「趣味はなんですか? 休みの日はなにをしてるんですか?」と人に聞かれた時も、以前の「読書と散歩」という悪い意味で無難なやつよりDTM…あ、音楽制作です」みたいなやつのほうが返事として映えている。

通じないとわかっていながら、DTMという横文字を意図的に混ぜ込むのは、クリエイティビティなイメージを演出したいささやかな工夫である。


ただそんな時によく困るのが、次の質問で
どんなジャンルの曲をつくってるんですか?」
ときたときだ。


そう、おれはもともとUKロックやUKパンク(USではない!)が好きで、無骨なエレキギターをバッキバキに入れたロックサウンドのパンクな曲が中心だったのだが、ちょうどここ1年くらいHipHopにハマり、ロック要素うすめの曲がむしろ最近のトレンドである。
以前は嫌いだったRolandの808(伝説的なドラムマシンでいまだにHipHop界で崇めらている。日本ではヤオヤの愛称で親しまれる)の音も、「これでなきゃおれはアガらないっす」みたいな顔で使っている。
とはいえ、やっぱり根っこはロックが染み込んでいるから、コテコテのHipHopとはいかず、構成や音にロックの要素は染み出ているし、なんだかすごく中途半端なスタイルになっているのだ。


ただ、ROCKとHipHopの特徴をあわせもったジャンルというのは分類的にメインストリームに存在するし、それに「ミクスチャー(有名どころだとレッチリとかビースティーボーイズみたいな音楽)」という便利な和製英語も用意されている。

ただこのミクスチャー、なんだか今いち自分の中でしっくりきてない部分もあって、なかなか口に出すのに抵抗がある。
なんすかね、ミクスチャーのネーミングが持つ恥ずかしさ。

おれだけなんすかね。
なんか、スイーツとかパンティーとかを声に出すのと同じくらいの恥ずかしさがあるのは。
いや、パンティーって声に出したことないけどね。
てか、ウーロンが神龍に願ったあの一回しか肉声の「パンティー」は聞いたことがない。
いやいや、もうパンティーから離れよう。

で、まあそれがいくつもある悩みの末端のひとつであったのだけれど、最近たまたま友人のATSUSHIから「お前の曲はレベル・ミュージックだな」と言われてビビビっときたのだ。

レベル・ミュージック(rebel music、反抗の音楽)
ーーいや、良い響きだ。
ミクスチャーより全然いい。

レベル・ミュージックは反体制的なレゲエとかに使われる呼び名だったと思っていたのだが、ATSUSHIいわく、なにかに対して怒りを表明している音楽はもれなくレベル・ミュージックでいいそうだ。


たしかに基本的に平和的な脳内世界を持つおれだが、なぜか歌詞を書くという行為をはじめると、緋村剣心が人斬り抜刀斎になったかのように、破壊的でどうにもコントロールのきかない作風になってしまう。
正直、なにに対して怒っているんだか、そもそも怒ってるんだかどうだかも自分でもよくわからないレベル・ミュージックだ。


ただ普段お目にかかれない自分を召喚して対峙するのは、こんな趣味でもなきゃなかなかできないことでもある。
ああ、おれは無意識に獣を飼っていたんだな、とか思いながらリリックをつづるのは、非日常的でなかなか楽しい。
鬱屈したものを創作の名の下に発散するのは、不健康に見えて実はなにげに健康的な行為だ。
おれはDTMをやりだしてそれを実感した。
普段モラルの鎖に繋がれていた身の内の野獣をさらけ出して、野原を駆け回らせるのはメンタルデトックスの一環として試す価値ありです。


話がどんどん怪しい方向にいきつつあるので、今日はここまで。
どんな場面であれ、デトックスというワードが出たら、用心するに越したことはない。
まあでもジーンズとか豆乳のキーワードで来てくれた皆さんも、騙されたと思って、ぜひ一度音楽作りをやってみてください。
iPhoneに入ってるガレージバンドで、意外といけるもんです。

あとたまにはおれの曲も聴いてください。

 

 

ではおやすみなさい。