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音楽ブログを早々に諦め、ゆるめのサブカルブログへ男は舵をきった

時短デニム!超高速でジーンズを育てるおれ流メソッド

APCのプチ・スタンダード

APCのプチ・スタンダード

 

今週のお題「自慢の一着」

ジーンズを選び、穿くことは「結婚」と同義

ジーンズが好きだ。
正確に言えば、ジーンズを穿いて育てることが好きだ。

そう、おれにとってジーンズは着飾ることより育てることが醍醐味。
だから、加工ジーンズはほぼ買わない。
特に最近ではその傾向が顕著で、リジッドデニム(ノンウォッシュデニムとか生デニムともいう)の一択だ。

バリバリに糊付され鉄のように硬く、限りなくブラックに近いブルーのリジッドデニムを、幼児洗礼のごとくぬるま湯でおごそかに洗うところから、おれとジーンズの共存生活は始まる。

これから長い人生を共に歩むことに決意をにじませながら、ファーストウォッシュが乾くのを待つ時間は、洗濯というより儀式。
それも祝いの儀式、結婚式だ。

おれはこのジーンズとの結婚式を過去に20回以上は行っている。
バツ20
結婚相手が人間だったらえらいことになっている。
ただ幸いなことに、人間とした結婚式は0回だ。

「リーバイス」「Lee」「ラングラー」に始まり、「ユニクロ」「GAP」「ヒステリックグラマー」「ディーゼル」「ドゥニーム」「桃太郎ジーンズ」「KURO」……

様々なブランドの様々なシルエットのジーンズを購入してきた。
特に10代のときはとっかえひっかえだった。
良いデニムか悪いデニムかも最初の頃はよく判断がつかないし、体のサイズも変動が激しいし、何より飽きっぽい性格ゆえだ。

それにデニムの育成に失敗して、泣く泣く次のデニムに手を伸ばすこともあった。
人生で初めてファッションに万を超える額を投資したリーバイス501が、ファーストウォッシュであんなに縮むとは思わなかった。

変わり果てた姿で洗濯から帰ってきた501は、どう頑張っても一番上のボタンが止められないほど縮み果てていた。

その失敗から始まり、今ではデニムの育成について、そこそこ語れるくらいの経験はしてきた。
今回書きたいのはジーンズをいかにスピーディーに早く育てるかというテーマだ。

サラリーマンのデニム育成は難しい

ジーンズが制服みたいな大学生から社会人になり、その会社がスーツ着用だったりすると、ジーンズを穿く時間、つまりジーンズを育てる時間は極端に減る。

基本的に平日はほぼ穿きこみできない。いけても夜の1日2時間くらいだろう。
仕事から帰ってきて、ベビーベッドで寝ている我が子の頭をなでるくらいのコミュニケーションしかとれない。
そして人間の子供は勝手に育つが、デニムは穿かないと育ってくれない。

ちなみにおれは会社に私服通勤なので、穿く時間はあるのだが、実はいうほどの頻度で着用しているわけではない。
穿かない理由は明確で、画面がやたらとでかくなったスマホのせいだ。

基本的にジーンズの前ポケットというのは小さく作られていて、また構造的に取り出しやすさより落ちにくさに重きを置かれているので、とにかくスマホが取りづらい。

座った状態で引っ張り出す時なんてなかなかのストレスだし、電車で身体を捻って取り出そうともがいているうちに腕をつってしまい、痴漢にあった女子のような悲鳴をあげたこともある。

後ろポケットという選択肢もあるのだが、ベンチなどの硬い場所に座った時にバキッといきそうだし、何より盗まれるのが怖い。
盗まれた後、スマホの中のFANZA(元DMMアダルト)のアプリを開かれ、性癖を暴かれたら、もうおれは街を歩けない。
スマホを盗んだ奴だって、速攻で投げ捨てて手を洗いたくなるだろう。

だからなんだかんだ、ジーンズに足を通す頻度がどんどん少なくなっている。

そんなデニム育成に不利な状況下で、おれは試行錯誤の末、ようやく答えにたどり着いた。

格好いい色落ちを素早く実現させる方法の答えが出たのだ。

 

最新の愛妻『A.P.C.アーペーセー)のプチ・スタンダード』

で、まずはデニム育成にオススメの一着の紹介。

実はそんなにあんまり穿きこみに時間をかけていないおれが、直近で愛用しているのがこのA.P.C.プチ・スタンダードというジーンズだ。

色落ちしたAPCのプチ・スタンダード

おれ流メソッドで育てたプチ・スタンダード


A.P.C.をエーピーシーではなくアーペーセーと読めるようになったとき、それは男が大人の階段を一段のぼった瞬間だ」

というおれの友人・ATSUSHI(サラリーマン・哲学者)の名言からもわかる通り、ジャケットにも合う大人のジーンズとして、不動の地位を確立しているフランスのブランドである。

A.P.C.のデニムは基本3種類の展開で、ノーマルなストレートの「ニュースタンダード」、細身のストレート「プチ・スタンダード」、テーパード(足首に向けて細くなる)の効いた「プチ・ニュー・スタンダード」で、この中で最も人気があるのは最後のプチ・ニュー・スタンダードだ。

プチ・ニューは人気がありすぎて穿いている人が多いのと、試着したときのゴボウみたいに細くなった自分の脚に萎えて、若干裾幅の広い「プチ・スタンダード」をおれは選んだ。
とはいえ、どれもハズレがないほど完成された美しいシルエットを誇っており、それぞれ固有のファン層を持っている。


しかし我ながら惚れぼれしてしまうエイジング具合だ。
ワインを片手に眺めていたい色落ち感だ。

そして何より、同じ色落ちをしたジーンズは、世界にこれ以外ないというオンリーワン感。
まあ奇跡的に、おれと同じ体型で同じ歩き癖をもっている人間が同じ回数着用したら、できないわけではないが、そんなジーンズが存在するなら見てみたい。
というか、もはやジーンズはどうでもいいから、そのおれそっくりな誰かを見てみたい。

デニムに刻まれたヒゲ(ふとももあたりの色落ち)、ハチノス(ひざ裏の色落ち)、その他アタリ(色落ちした部位の総称)が、おれの動きときれいに連動して作るブルーとホワイトのシワのコントラストは、リジットから育てた者だけが見ることのできる芸術的境地である。

「その者青き衣をまといて金色の野に降り立つべし!」
そりゃ、ババ様の目も開くってもんだ。

今のナウシカのくだりは必要なかったってもんだ。

 

APCプチスタンダードのハチノス

これがAPCのハチノス


超高速デニム育成メソッド

で、このAPCのデニム、会社の同僚からは
「何年かけて作ったんですか?10年?」「これめっちゃ味ありますね」など、
おれの鼻の穴がプヒプヒ広がる素敵な評価なのだが、実はこれ、まだ買ってから1年弱くらいである。

そう、おれにはジーンズのエイジングを一気に早めヴィンテージ級にする特別なメソッドがある。

そろそろ自分で自分がうざくなってきたので、さっさと書いて寝てしまおう。

 

まずはジーンズの正しい洗濯方法。

誰それのデニム育成ブログとか、ヌーディージーンズの公式とか、APCの公式でもあった気がするが、糊のついた状態で数ヶ月は洗わずに履けという説。
あれは正直しないほうがいいと思う。

この着用方法には致命的なデメリットがいくつかあって、まずすごく生地が痛む
糊でガッチガチに固まったデニムは、プラスチックみたいな硬さだ。
ブランドによっては、ほんとにパキパキ折れるくらい固まっている。

この状態できれいなシワを作って穿くのは、超デリケートな紳士的な心遣いが必要である。
で、これはおれの独断にして偏見だが、「超デリケートに穿くくらいならジーンズなんて穿くな」という美学が強くある。

なんていうか、エアジョーダンが汚れるからバスケには不参加みたいな、こうアイテムに対する冒涜に思えてしまうのだ。
おれがこういう話をしだすと、一緒に飲んでる連中はみんな眠そうな顔になる。

まあ要するに糊付きデニムをそのまま穿いていると、自然できれいな穿きジワとは到底言えない、刀キズみたいな直線のヒゲやらアタリが入ってしまう可能性が、結構あるってことだ。
もちろん過去に実証済みだ。
どこをどうしたのか、るろうに剣心みたいな十字傷がついたことさえある。

で、次のデメリットは裾上げ
おれを含め、ほとんどの日本人がジーンズの裾上げは必須だと思う。
で、裾上げはファーストウォッシュで縮む前のデニムで行うにはリスクが高すぎる。
ジーンズのシルエットは5mm長いかどうかで、だいぶ雰囲気が変わる。
先に裾上げをしてしまい、洗濯した後に7分丈になってしまってからでは遅いのだ。
もちろん、過去に実証済みだ。

最後のデメリットはデニムが汚くなる。
これは単純に衛生的な意味だ。
人の体は夏以外も意外と汗をかく。
まして熱帯化の著しい日本だ。

ヌーディージーンズやAPCの人間も、この高温多湿の島国で毎日穿かれることは想定していないだろう。
糊で固着された通気性の悪い状態で穿き続けると、速攻でデニムに汚れがたまり、結果的に生地をボロボロにしたり、最悪の場合「なんか雑巾の臭いしない?」とか女子から疑惑の視線を向けられることさえある。
そして、その疑惑はおおむね正しい。そうです私が雑巾です。
もちろん、過去に実証済みだ。

なので、おれは買った直後にファーストウォッシュをしてしまう。
で、この時大事なのは、洗剤は使わずにぬるま湯でのつけ置きを複数回繰り返し、気長に糊を落としていくというとこだ。

このぬるま湯という名の産湯をかける儀式を、おれは洗礼と呼んでいる。
脳内には賛美歌も流れている。嘘だ。

で、いよいよ穿きこみをスタートするのだが、ここから洗濯回数は少ないほうがいいのは間違いない。

闇があるから光があるように、濃紺が残っているから白いアタリが映える。
そしてまるで青春のように、一度過ぎ去ったブルーが戻ってくることは二度とない。
実家暮らしの人は、とりあえず汚デニムハンター(母親)に気をつけよう。

強者になると数年ものあいだ洗わずに穿き続ける奴もいる。これは通称・根性穿きとも呼ばれる。
おれも過去に挑戦したことはあるのだが、1年経つ前に間違いなく雑巾野郎になる。
根性があろうが、でっかい夢や愛があろうが、雑巾になったら即アウトだ。
恐ろしいのは途中で嗅覚がいかれだして、自分が雑巾であることに気づけなくなることだ。

で、あと汗やら皮脂やら吸い込んだデニム生地は、マジでボロボロになる。
もうね、デニムが末期になると、これどんな化学変化が起きてんだというくらい、触れたところがモソモソボロボロとほつれ落ち、糸というより土くれみたいな状態になる。

で、その状態になったデニムは、二度ともとの元気なデニムに戻らない。
「……過ぎたるはなお及ばざるがごとしなり」

そんな辞世の句と共にデニムの亡骸を抱えるのは、生涯でないに越したことはない。

なので、穿きこみだしたら、ギリギリまでファブリーズでケアをしつつも、定期的にしっかり洗おう。
洗濯で大事なポイントは、「必ず中性洗剤(エマールなど)を使う」「必ず裏返す」「ソフトモードで洗う」の3点だ。
乾かすときは、日陰で生地を裏っ返したまんまがマストだ。

超高速デニム育成メソッド最大のポイント・霧を吹け

いよいよ、2つめにして最大の、そして早くも最後のポイントだ。
つまるところ、今までの話はすべて余談だ。

そのポイントとは霧吹きである。
ジーンズを穿いて部屋で過ごす際、穿く時にかるーく霧吹きで水を吹きかける
以上だ。

これだけで、デニムにアタリのつく早さが、俗にエイジングと呼ばれている現象が、劇的にスピードアップする。

色落ちさせたいところを中心に、ひざ裏まで霧吹きでシュッシュしておく。
これだけだ。
あとはいつも通りの生活を、平常心で送ればいい。

これだけだから他に言うことが本当にないんだけど、効果は驚異的だ。
この方法を繰り返して次に洗濯した時に、その驚異のアタリのつき方に間違いなく驚くはずだ。

湿らすとニオイにつながりそうで不安という人は、ファブリーズで代用してもいい。

ブルージーンズのエイジングはアーペーセー最強説

で、なんか広告も貼ってないままAPCの宣伝ばかりしていて恐縮だが、このスピードアップ術とAPCのデニムは非常に相性がいい。

APCの生地は、肌感でみてデニムの濃紺色がかなり落ちやすく染められている気がする。
で、色のついてないほうの糸も、白というよりベージュに近く、アタリがついた際の色合いがアッシュっぽいベージュのような、さながらヴィンテージデニム的な絶妙な風合いを出してくれるのだ。

とにかく、あまり気にしなくても、勝手に理想的な色落ちをしてくれる、非常に育てやすいデニムなのである。
あと誰が穿いても、気持ち悪いくらい美脚に見えるので、その点でもオススメでがんす。

や、ちょっと今「武士の一分」を見ながら書いていたので、映画内のキムタクの話し方がうつったでがんす。
がんすって言ってても、キムタクはかっこいいでがんす。
ちなみにキムタクはリーバイス初のアジア公式モデルらしいでがんす。

では最後にデニム好きには定番のネタだが、大好きAPCが公式で推すフランス流の洗い方を。

 

デニムの洗い方

過激主義
出来るかぎりジーンズを洗わずに履き続け、初回洗いはドライクリーニングで、
2回目以降の洗いは、WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を
少量混ぜた水にジーンズを1時間程浸けておき、すすぎ、バスタオルで包んで干す。

セミ過激主義
WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を混ぜた水にジーンズを1時間程浸けておき、
こすらずにすすぎと脱水をし、干す。

洗濯機
WOOLITE NOIR(濃色製品用洗剤)を使い、メニュー:常温水、デリケート洗い、脱水無し。

海水
出来るかぎりジーンズを洗わずに履き続け、ジーンズを履いたまま海に入る。乾いた砂でこする。
これを何度か繰り返す。水ですすぎ、太陽にあてて乾かす。

 


海水の破壊力。
フレンチジョークなのかマジなのか誰か教えてください。